図柄表:北半球、南半球、ヘラクレスの柱 図柄裏:スペイン王国紋章 発行地:スペイン王国領メキシコ造幣局 発行年:1740年 銘文表:PHILIP V D G HISPAN ET IND REX M F 8 銘文裏:VTRAQUE VNUM PLUS VLTR Mo 1739 Mo 額 面:8レアル 材 質:銀 直 径:40.0 mm 重 量:23.3 g(海水の腐食で重量が規定値より減少。海難品に現れる正常な現象) 分 類:KM-103 備 考:海難品証明保証書付属、沈没船から引き揚げられた奇跡の一枚®️®️®️®️®️ スペイン王国で1740年に発行された海難品8レアル銀貨 。本貨に描かれた二つの地球は、旧大陸と新大陸(アメリカ大陸)を象徴している。貿易銀として広く流通したことに加え、当時のスペインが旧大陸と新大陸の双方を掌握する覇者だったことを象徴している。 1743年7月にオランダ東インド会社貿易船ホランディア号がアムステルダムからバタヴィアへの処女航海中にシリー諸島沖で沈没し、乗組員全員が死亡する事故が起った。彼らは極東貿易のために銀貨を運んでいた。本貨は、1971年9月にサルベージされた。 ホランディア号は直径150フィート、排水量700トン、大砲40門を備える貿易船だった。探検家Rex CowanとダイバーJack Gayton率いる調査隊によって沈没したホランディア号に眠る銀貨が回収された。本貨は海水によって腐食しているものの、フィールドをよく観てみると、未使用状態であったことが分かる。 貿易銀として世界各地で利用された8レアル銀貨はピース・オブ・エイトと呼ばれ、大航海時代に海賊が追い求めた財宝だった。コロンブスの新大陸発見後、複数の銀山を発見したスペインは大量の銀貨を造ることに成功した。彼らは銀貨を船に乗せて本国に運んでいたが、この財宝船を狙ったのが海賊だった。 1743年7月13日、ホランディア号はシリー諸島のアネット付近で岩に衝突し難破した。船はそのまま水深約110フィートの海底まで沈んでいった。それから時が経ち、Rex Cowanが3年の時を費やし1971年にホランディア号を発見した。228年の時を経て、回収された銀貨。歴史と冒険の夢を感じさせる魅惑の一枚。木枠で装飾された保証書付属。